タイトル | 友達の友達から聞いた話なんだけど… その1 |
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投稿者 | ぺロリーヌ |
投稿日 | 2016年07月30日 |
『友達の友達から聞いた話なんだけど… その1』 前回のコラム、というか怪談の反応が思いの外好評? だったので調子こいての第二弾をお送り致します。 それではお楽しみ下さい… 「ねぇねぇ、友達の友達から聞いた話なんだけどさぁ… 」 都市伝説… 誰もが何かしら一つや二つ位は聞いた事があると思います。 しかし大概、「ホントかよ? ウソくせー」という具合に真に受ける人は少ないと思います。 せいぜい話のネタになれば、位でしょう。 でも考えてみて下さい。それら話の中に真実が無いと言いきれるでしょうか? 今回はそんなお話で御座います… 『ふぅ、アチぃなあ~。ったく、こんな日に外回りなんてやってられんぜ』 男の名は佐藤一郎。 しがないサラリーマンである。 梅雨明けした都心は例年通りの猛暑を迎えていた。 会社の喫煙所で冷たい缶コーヒーを飲みながら一服している一郎に近づく人物がいた。 「よお、ご苦労さん。大変だな営業は」 話し掛けてきた男は一郎の同期、根本だった。経理担当である。 「どうだい、最近は? 派手に遊びまくってるって噂だぜ」 『ジョーダン、接待の相手がとんだ風俗好きでな、それに付き合ってるだけだよ。おかげ様で財布が軽くて困ってる位だよ』 「ふぅ~ん、そうか。そう言えば風俗で思い出したんだが、俺の友人がこんな話をしていたんだけど… 」 話の内容はこうだった。 新宿の有名な繁華街には評判の良いピンサロがあるという普通の噂なのだが、不思議と誰も店名どころか場所すら何処にあるのか知らないという。 『なんだそりゃ。只のデマカセじゃねぇの?』 「だろうな。これだけネットが発達した世の中だからな」 『あっ!いけねっ、会議の時間だ! じゃあな!!』 慌てて走り去って行く一郎の後ろ姿を根本は(忙しそうだな)と思いながら見つめていた。 数日後… 一郎は大学時代からの友人、山本と新宿の繁華街で飲んでいた。 仕事の愚痴や思い出話で盛り上がっていたが山本が帰ると言い出し、お開きとなった。 二人は駅に向かっていたが、辺りは薄着の女性が多い。 思わず一郎が言い出す。 『なあ、ムラムラしてきたからピンサロでもどうよ?』 「勘弁してくれ。嫁にバレたら殺されちまう」 そんな会話を交わし二人は別れた。 さて、何処にしようか? 一郎はスマホを取り出し検索していたが、見馴れない路地の前で立ち止まる。 そして吸い込まれる様に路地に入っていくのだった… 続く | |
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