タイトル | 人間だって動物やんか(笑) 後編 |
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投稿者 | 洗濯屋のケンちゃん |
投稿日 | 2021年05月10日 |
『人間だって動物やんか(笑) 後編』 風俗と一見関係なさそうな話が続きますが、もうしばらくお付き合いを(笑) さて、ヒトが一夫一妻制を選択した理由はいろいろ考察されていますが、その一つに「ヒトが子供を超未熟児で産む」ことがあります。 ヒトの赤ん坊って、他の動物では例がないほど「未熟」な状態で産まれます。なんせ1年前後も自分で立つことすらできないわけで、こんな動物は他にありません。 それはヒトが直立二足歩行を始めたことで骨盤が狭くなったこと、知能が高くなる方向→脳容積が大きくなる方向に進化した結果、出産が極めてリスキーな事業になったこと、などが考察されています。 つまり妊娠から出産がメスにとって非常に負担が大きい難事業になったこと、そうやって産まれても仔は極めて無力なので手厚い保護を必要とすることから、メスが単独で産んで育てることが困難になった、すなわち特定のオスとペアを組んで妊娠中のサポートから共同で子育てをする必要が生じた、というわけです。 でもそれだけだとチンパンジーの乱婚でも何とかなるんじゃね?と思うのですが(チンパンジーは群全体で仔を育てる)、もう一つ説得力が高い説があります。 それは、すべて(とはなかなかいかないのですが、システムとしてはすべて)のオスが繁殖に参加することによって、社会への参加意欲を高める、という効果です。 ヒトもチンパンジーも高度な社会を作る動物ですが、決定的に違うのは「ヒトの社会は入れ子にできる」という点です。 ヒトは階層構造の社会も作っていますし、あるグループの構成員が別のグループの構成員も兼ねる、といった複雑な社会を作ることができます。 それによって「数十頭の群」以上には決して大きくなれないチンパンジーより、比較にならないほど巨大な社会を作ってしまいました。 確固たる繁殖相手を確保しているオスが社会へのモチベーションを高く保てるのは当然ですが、何より一夫一妻制によって自然と「入れ子の社会」に親和性が形成されるわけです。 「家族」は社会の最小単位ですから。 一夫一妻制の採用によって「社会の入れ子化」を獲得したヒトが、どんどん社会を入れ子化していって、最終的にはこんな複雑キテレツな社会を作ってしまった、というわけです。 まあ今の社会は作り出した人間もやや持て余してる感がありありですが(笑) さて、そうはいっても、オスにとっては「自分の種を幅広くバラまく」のが最上の繁殖戦略であることは生物学的な特徴や社会制度を超えて真理でもあるわけです。 なので一夫一妻制というのは、条件さえ許せば崩壊したり例外が生じる蓋然性が高いわけです。 例えば鳥類の多くが一夫一妻制をとっています。 「オシドリ夫婦」なんて言葉があるくらいですから(*^o^*) でも、遺伝子を調べると非常に頻繁に「遺伝的な親子ではない親子」が存在するそうです。 つまりオシドリといえど、オスメス共に「隙があれば浮気する」わけです(笑) オスは純粋に浮気することによって自分の仔を増やせるわけですが、メスにとっても浮気は自分の仔の遺伝的多様性を増やせる、というメリットがあります。オスに比べると微々たるメリットですが、小さいといえどメリットはあるわけです。 さて、このように一夫一妻制は社会全体の安定には寄与するので生物学的なメリットは大きいのですが、それぞれの個体のベストな繁殖戦略とは相容れない、という矛盾を本質的に抱えています。 そこでヒトが発明したのが、いわゆる現代でいう「風俗」です。 なんせ報酬によって男と性的な接触をする仕事場は、人類最古の職業と言われているくらいですから。 つまり結論ですが、我々ヒトのオスたる男どもが足繁く風俗に通うのも、一度肌を合わせた姫様に情が移ってしまうのも、過去の姫様たちにも「今が幸せだと良いな」なんてセンチな感傷を持ってしまうのも、ただの本能でした、ってことです(笑) ちなみに男は過去の女を引きずるが女は引きずらない、というのも、そのあたりに根源がありそうです(*^o^*) つまりヒトのオスにとっては、過去に肌を合わせたメスに愛着を持つのは繁殖戦略的に意義があるのですが、メスにとって意義がある相手は、今現在継続的に肌を合わせているオスだけ、ですから(笑) 無情ですねぇ…(笑) | |
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