タイトル | 風俗嬢の気持ち~永遠に~エピローグ |
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投稿者 | ロッシュ |
投稿日 | 2015年04月04日 |
『風俗嬢の気持ち~永遠に~エピローグ』 前回のコラムの続きです・・(私事ですいません) 涙が止まらず、式場の外でしばらくうずくまっていた私。5分か?それとも10分くらいだっただろうか。だいぶ落ち着いたので、帰ろうか・・と思い、式場の門を出ると、そこにはタクシーが待っている。式場スタッフらしい女性に「□□さんですか?」と聞かれ、「あ、はい・・」何故か私を迎えるタクシーが? 車に乗る前に、式場を振り返ると、そこには私の方を見つめる母の姿。(わざわざ手配してくれたのか!? 何故私に??)母の方へ向き、深く頭を下げた後、車に乗り込む。 運転手:「○○駅でよろしいですか?」 駅まで車で10分程離れた結構な距離。参列の際、母親から受け取った封書の中が気になる。結婚式で交通・宿泊費の礼金を頂いた経験はあるが、葬儀でこれは・・何だろう?封書の口を開くと・・中には一通の手紙が。 謹啓 □□様。本日は、貴重なお時間を割いて式場までわざわざお運び下さり、厚く御礼申し上げます。 娘の死去に際し、真心のお悔やみと過分な御香料を頂き、誠にありがとうございました。娘が大変なお世話になりました事、亡き娘に代わりまして、厚く御礼申し上げます。 闘病生活は、約一年の短い間でしたが、天に召される半年ほど前から病状は悪化し、病床での生活の毎日となっておりました。 :(中略) 差し出がましいとは思いながら、大変恐縮ではありますが、どうかお許し下さい。娘を想う母の心として、娘の代わりにどうしても聞いて頂きたい、そう思い、筆を綴らせて頂きます。 :(中略) 短い闘病生活でしたが、□□様の存在が、娘にとって強い励みであったことに、感謝の言葉がありません。闘病中に娘から何度も聞かされた言葉・・ 「元気になって、また□□さんに会いに行くんだ!」 「結婚するなら、きっとあんな人だよね!」 : 一度引いたはずの涙が、またしても溢れ出る・・。 運転手:「大切な方だったのですか?」 私:「はい。掛け替えの無い・・大切な・・娘のような存在でした。」 この手紙は、今では私にとって、一生捨てることのできない、何よりも高価な財産です。 | |
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