タイトル | 過去は異なもの恥なもの |
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投稿者 | 洗濯屋のケンちゃん |
投稿日 | 2021年11月30日 |
『過去は異なもの恥なもの』 バイト絡みの話もシリーズ化しそうな勢いです(笑) 学生時代、地元のテレビ局で不定期のバイトをしていました。 局のディレクターと友達だったので、たまに頼まれて行く、という感じで1ヵ月に2回あったかと思うとその次は半年後、という具合で不定期だったのですが。 仕事はロケでのPAでした。 ローカルなイベントのロケクルーってほんとに最小限の人数、というかディレクターとキャスターとカメラマンだけ、みたいな編成だったので、複数の音声をミキシングする必要があるロケだとPAをバイトで雇うというわけです。 機械の操作は得意なので(^-^*) デパートの屋上での戦隊ヒーローショーなどのローカルなイベントで、カメラマンはニュース用の短い映像だけ撮ってさっさと帰ってしまい、後は司会のアナウンサーとPAの私、それとディレクターしかいないという(笑) ディレクターも編集作業があるからとさっさと帰ってしまうことも多かったし、アナウンサーも仕事が入っていると大急ぎで帰るので、下手すれば私1人で後片付けしてたりしました。 少し大きな屋外イベントだと、前にコラムで書いたイベント会社も出張ってきてることがありました。 同じイベントにテレビ局とイベント会社の両方から声がかかると、私はたいていテレビ局の方がバイト料が高かったのでこっちに来てました(笑) 会場でイベント会社の社長と顔を合わせるのは少~し気まずかった(笑) さて。ここからが本題です(^-^*) 屋外ステージであるタレントを呼んで、歌謡ショー&トークショーをやる、というイベントがありました。 やや大掛かりなイベントなので、テレビ局からはディレクターと司会&トークショーのホステスとなる女子アナにカメラマン2人、バイトはPAの私とステージ上の物品配置などに数名、イベント会社もステージ設営や観客整理、駐車場係などにけっこうな人数を出していました。 準備中にイベント会社の社長に捕まって、局はバイト料をいくら出してるんだ、って詰め寄られました(笑) さて、そのイベントに来たタレントは今でも現役で、そんなに頻繁にではないもののテレビでもけっこう顔を見る人なので、これから話す内容は大いに差し障りがあるわけで、Aとしておきます。 少し中性的な雰囲気の男で、当時は中年のおばちゃんに人気がある人でした。 まあ正直、私はあまり好きではないタレントでした。 さて、私はステージ裏で音響機器の操作をしていたわけですが、最初に少しトークタイムがあって、それから彼の歌の時間となりました。 ヘタクソな歌をステージ裏で聞きながらマイク音量を調整していると、トークショーの合間で身体が空いた女子アナ(何度か現場で一緒になっていたので顔見知りにはなっていた)が私を捕まえて「なにあの人、気持ち悪~い」とか愚痴をこぼしていました(笑) これ以降、その女子アナをB子さんと呼びます。 …差し障りありまくりだな(笑) これからもっと差し障ります(笑) さて歌が終わってトークショー第二部です。 最後の方に観客からの質問に答えるコーナーがあったのですが、中年のおばちゃんが「Aさん、結婚しないでください!」なんて叫んでいるのを聞いて、私はステージ裏で「うえええ」なんて思いながら機器操作してましたさ(笑) きっとB子さんもニコニコしながら内心では「うえええ」とか思ってるんだろな、なんて同情しながら(笑) さて、ショーも終わり、Aはもちろん、B子さんやディレクターも解散して(ディレクターはこれから局で編集作業がある)、我々バイト連中で後片付けです。 後片付けも終わり、資材や機材を局に搬入すればバイトの仕事も終わりです。 機材を持って局に帰ってきたとき、局の社員通用口の横で、何やら熱心に話している人影が。 近づいてみると、なんとAがB子さんを熱心に口説いていたのでした(笑) 自分が泊まるホテルの部屋においでよ、というわけです。 B子さんはにこやかにはぐらかそうとしている様子でしたが、さっきのステージ裏で私に嫌悪感剥き出しにしていた様から思うに、これは内心相当嫌な思いをしてるんだろな、かなりしつこそうだし、仕方ない、ちょっと助け船を出してやるか、と思ったのでした。 B子さん、Hさん(ディレクターです)が探してたよ と言うと、Aはキッと私を睨んで、 もう彼女は今日の仕事は上がりだって聞いたけど と凄むのでした(笑) それが映像を編集してたら、B子さんの鼻毛が出てるのが見えるカットがあるらしくて、誰も気づかないかもしれないからこれ使って良いかなぁ、なんて言ってたよ と口からデマカセを言ったら彼女は、 それはダメ!でもHさんならやりかねないからすぐ行かなきゃ! と慌てて局内に駆け込んで行ったのでした(笑) 扉の内側に駆け込みながら、チラッと私を見て僅かに頭を下げたのは、多分Aには見られてなかった(笑) えっと、完全に余談なのですが、それがきっかけでその後彼女とつき合うことになるのです。 まあ、地方のローカル局とはいえ(当時は今ほど女子アナがタレント化もしてなかったし)女子アナと学生では話や遊びのペースが合うはずもなく、3ヶ月ほどで振られましたが(笑) それにちょうどその頃、彼女は夕方のニュース番組に抜擢されたので、身辺を綺麗にしておこうと思ったのかも(笑) ま、それはともかく。 このことがあってから半月か1ヵ月ほどした時期に、例によってソープに遊びに行きました。 ちょっと久しぶりのソープ(多分半年くらいぶりだったかと)で、オキニさんも特にいない時期だったので、入ったのは初会の姫さんでした。 よく話す姫さんで会話も弾み、ついそのAのB子さん持ち帰り未遂事件の話をしたのです。 そしたら姫さんが、 あら、Aならここに来たわよ とあっけらかんと言うので、私、マジに飲んでいたコーラを吹いてしまいました(笑) え?それいつ? んー、2~3週間前だったかなぁ あ、日曜日だったよ こっちに仕事で来たって言ってたよ あーはいはい、間違いないわ B子さんに振られた後でここに来たんだな(笑) あははは、そうだねー そんなことがあったんなら、チ○チ○も納まりがつかないもんねー(笑) …で、誰に入ったの? やっぱり君? そうだよー 写真を見てタイプだからって言ってたよ 言われてみれば、B子さんと背格好はよく似てるわ 顔はまあそれほど似てるとは思えないけど、髪型はほとんど同じだわ あははは、そうか江戸の敵を長崎で討ったのね(笑) その例えは少し違う気もするけど、言いたいことはよく分かるよ(笑) よっぽど納まりがつかなかったんだろうねー(笑) と、Aを肴に盛り上がって、ふと思いついて聞いてみました。 で、Aはどんなだった? いやー、それがさぁ、なんかネチっこいエ〇〇をしそうな顔してるじゃない?(笑) だからちょっと期待したんだけどね なんかマグロでがっかりしたわ(笑) しかも早いし(笑) なんかあちらでもこちらでもロクな言われ方されてなくて、少し気の毒になってしまったのでした(笑) それでふと我に返ってしまったのでしょう。 他人のプライバシーにはなるべく踏み込まない自分が、興味本位で根掘り葉掘り聞いてしまったことに気がついてしまったのでした(笑) あー、こんだけ聞いといて今さらって思うだろうし、俺自身もそう思うけど、他の客のことはあまり喋らない方が良いかもね そうだよあれだけ聞いといて何言ってんのよ(笑) まあそう言われたら返す言葉がないんだけど、守秘義務とまではいかなくても、一応職業倫理的なものってあるだろうしさ ま、確かにそれもそうだね 今後は気をつけるよ Aが裏を返してきてもあなたのことは言わないであ、げ、る(笑) おおっ、その可能性があったか! いやほんと頼むわ(笑) …いやでも、俺のことを聞かされてもAは怒るだけなんじゃ? そうだよ冗談に決まってるじゃん(笑) どっちにしたって言わないよ(笑) というわけです。 彼女には裏を返さなかったので(その直後からB子さんとつき合い始めたこともあって)、Aが彼女を再訪したのかも知りません。 まあそのAも今は、かなり男っぽい雰囲気のいいおっさんになってますけどね(^-^*) たまにテレビで顔を見る度に、B子さんの顔を思い出すのです(笑) …いやもう顔なんてよく憶えちゃいないけど(笑) ちなみにそのB子さんは、あれから5年後くらいに寿退社したと風の噂で聞いています。 閑話休題 …まあここまで書いたのなら、あの話も書いておこうか(笑) 風俗とは関係ない話なので、この話のついででしか書く機会もないだろうし。いや書く必要なんてない話、なんですが(笑) もう30年以上前の話なので、憶えてる人もいないだろうし(笑) この1年後くらいですかね、ほんとにひょんなことで夕方のニュース番組のPAを私がやるハメになってしまった、てことがありました。 私はたまたま3日後の屋外イベントに例によって呼ばれていて、その打ち合わせに局に来ていました。 そこにPA担当の社員が急性盲腸炎で入院してしまったらしく、夕方のニュースでPAをする人がいない、と局内がバタバタしていたのです。 音響室は3人で回しているらしいですが、1人は今でいう鬱で出社拒否、1人は休暇で、残る1人の急病の知らせを聞いて慌てて出社しようと向かっている最中だが、ニュース番組には間に合わないと。 で、屋外イベントなどでたまにPAを操作することもある、いつものHディレクターに白羽の矢が立ったらしいですが、彼は私の方が慣れてる、と半ば無理矢理機械の前に座らされました。 普段イベントに持ち出して使っている機械とは、さすがに規模が違う。 普段の機械なんて、マイク2~3本とBGM、それにせいぜい効果音をタイミング良く入れれば良いくらいなのですが、何このレバーの数は(笑) ニュース番組だと中継の音声も操作しなければならないので、ソースの数が違うし、タイムテーブルが秒単位で、イベントでの「だいたいこんなもん」とは別世界(笑) これをバイトにやらせるかー?(笑) しかもよく考えたら、この日は打ち合わせで来てるだけなのでバイト料出てない(笑) 時間も足りず、機械のマニュアルを読んでどの音声がどの系統に入ってくる、ということを何とか把握するのに30分くらいしかもらえず、何とかやるしかない!と腹を決めたその時、アナウンサーや解説者といったキャストがスタジオに入ってきました。 アナウンサー… そう、もうお分かりでしょうが、B子さんだったのです! 別れて(振られて)半年以上は経っていたと思うのですが、彼女の顔を見て激しく動揺しました。 そういやこの番組のアナウンサーは彼女だったわ、今の今まで機械のマニュアル読むのに必死ですっかり忘れてた。 激しく動揺した私は、せっかく憶えたマニュアルがほとんど飛んでしまい、焦りまくっているところに無情にも時間が。 さあ、何が起きたでしょう?(笑) BGMがフェードアウトしてからの彼女の第一声に、思いきりエコーをかけてしまいました(爆) これ生放送なので、それが県内に流れてしまったわけで…、ええ、放送事故です(笑) B子さんは絶句してニュース原稿を読む姿勢のまま固まってるし、スタジオの空気も凍り付いてるし、たっぷり10秒近くも全員が硬直した無音の静止画のような映像が県内のお茶の間に流れたらしいです(笑) 私は頭のヒューズはぶっ飛んでしまいながらも、エコーのレバーを見つけて戻し、okサインをスタジオに送ってニュースが再開されたのですが、その直後に重役が音響室に駆け込んできて怒鳴り始めるわ、それをディレクター2人(ニュース番組のディレクターと私にPAを押し付けたHディレクター笑)が必死に宥めるわ、その後はずっとその3人が固唾をのんで私の仕事を背後から見ているわ、で、ええ、修羅場でした(笑) きっとその3人、祈るような気持ちだったのでしょう(笑) 番組が終わって抜け殻のようになっていると、音響室のドアが開いてB子さんが入ってきました。 B子さんは何やら喚きちらしながら部屋に入ってきたのですが、部屋に入って私の顔を見るなり、まるで動画の一時停止ボタンを押したようにフリーズしました。 フリーズした姿勢のまま、目を丸くした驚きの表情から憤怒の鬼の形相に、まるでモーフィングのように表情が変わる様は、それはもう怖かった…(笑) 3人が彼女をおろおろしながら宥める中、彼女は微動だにせずに私を鬼の形相で睨んで、やがて何も言わずぷいっと部屋を出ていきました。 視線って殺傷力があるのかも、と思いましたよ(笑) というわけで、この放送事故を記憶しておられる方がこれを読んでいたら、私の元カノが分かってしまう、というわけですが、絶対そんな人はいないだろう、ということで(笑) ちなみにディレクター2人は始末書を書かされたそうです(笑) | |
この風俗コラムへの応援コメント(3件)
- sarusaru0034(19)2021/12/1>>洗濯屋のケンちゃん(15)の『過去は異なもの恥なもの』のコラムおもしろいお話でした。
かつてテレビっ子でしたので、テレビ局には憧れがあり、たまにかもしれませんが、ケンちゃんさんがテレビ局の仕事をされていたのは羨ましいです。
ローカル局の夕方のニュースは、全国ネット後のいわば「看板枠」であり、B子さんとしてはやりがいも感じていたと思いますが、このときは結果的に元カレに嫌がらせされ、「泥を塗られた」とでも思ったのかもしれません。
もっとも、時代の違いはありますが、危機管理が甘いですよね。まぁ、バイトにやらせたのは間違いです。でも、その後はミスらなかったケンちゃんさんはさすがです(笑)