タイトル | オタクが風俗に行った話02 |
---|---|
投稿者 | エンドゥー |
投稿日 | 2021年02月21日 |
『オタクが風俗に行った話02』 数日後、俺の頭に俺が語りかける。 「待たれよ、俺は顔面派である。」 先日の飲み会でのアイドル談義でも「なるほど、やっぱり顔面が先行なんですね」と言われるほどに。 そうであった、俺は顔面派である。 風俗店の多くのサイトは女性の顔が隠され、髪型や雰囲気しか見ることができない。 なんということだ、顔面派に打つ手はないのである。 …と先輩に相談したところ、目星のお店のブログを見ろと言われ初めてブログを拝見する。 なるほど、ブログには風俗嬢の自撮り写真と日記ような文章が幾つもあり、 サイトのプロフィール写真よりも顔が見えるものもあった。 素晴らしい先人の知恵である。 指名しようと思っていた女性のアップされた自撮り写真をざっと見て先日の違和感の正体を知る。 やっぱりなんだかしっくり来ないのである。 さて、どうしたものか。 正直に言うと俺の可愛いの守備範囲は一般男性と比べるとかなり広いと言われたことある。 世間がブサイクと称する女性お笑い芸人の数人も俺は可愛いと思っていたし、 女性は生きてるだけで可愛いのである。 美人には時代によって明確な定義が存在する。 しかし可愛いは好みの問題であり個々の主観的な誤差でしかない。 そう考えるとどの自撮り写真も可愛い。 まったく困った顔面派である。 …が、やはりしっくり来ない。 数日悩んだ結果、ふと見ていた風俗店紹介ブログに見覚えのある地名を見つける。 そういえばそこも風俗街であった。 とりあえずお店を検索してみると出てくるわ出てくるわ、見知った地にこんなに風俗店が存在していたのかと。 何店舗かサイトを見て、ブログの自撮り写真を見ていると とある店舗のブログに目を奪われる写真があった。 口元がスタンプによって隠されているが、セミロングのセンター分けの黒髪、 切れ長の目、流行りの太い眉、目元のほくろ、 ちょっと驚くくらいに好みのお顔立ちである。 すぐに先輩に連絡した。 初めて風俗店に行くのであればこの人が良いと。 すでに約束の日の直前であり、先輩は五反田の予定を完璧に固めており、 予定の変更を渋ったがブログの女性の写真を見た先輩はこう言った。 「あー…、お前めっちゃ好きそうだなw」 決戦の場所と時間が決まった。 | |