タイトル | 初代オキニの話 人生の大恩人(2) |
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投稿者 | 洗濯屋のケンちゃん |
投稿日 | 2021年04月10日 |
『初代オキニの話 人生の大恩人(2)』 さて、彼女の部屋で居候を始めたわけです。 昼過ぎに彼女は仕事に出ていくのですが、その時テーブルの上にお金を置いていき、そのお金で夕食(というより深夜食)を私が作って、深夜彼女が帰ってきてから2人で食べる、という生活でした。 不思議に肉体労働系の仕事もパタッとしなくなりました。 彼女の部屋で1日テレビを見たり、夕食の買い物に行ったり、何だか専業主婦のような暮らしをしていましたね。 彼女とはいろんな話もしましたが、私は"事件"に繋がるような話は一切しませんでしたし、彼女も私が「捨て犬」のようになった理由は聞きませんでした。 セ○○スはまあ、しまくりましたね(笑) 彼女が帰宅して食事すると、もう深夜の2時とかになっているわけですが、それから2回とか(笑) ほとんど性欲を失っていたような状態だった私ですが、不思議なことに彼女に対しては強烈に性欲を感じました。 仕事で何回もしてくるってのに、帰宅するとまた激しく求めてくる同居人がいるわけで、鬱陶しくないの?と聞いたことがあります。 そしたら、いや、仕事じゃなく抱いてくれる人がいるのは嬉しいよ?プライベートじゃ3年くらいご無沙汰だったしね、と屈託なく笑ってました。 事実、2回目は彼女の方から求めてくることが多かった。 彼女が休みの日なんて、どこに行くわけでもなく1日中ヤッてた日もありました。 彼女が生理の時は「仕事の練習」と称して口でしてくれてました。(わりと仕事の話を屈託なくする人でした) どこをどうすれば気持ちいいのか熱心に聞いてきて、それを熱心に実行しようとする技術的向上心の高さというか何というか(笑) でもその甲斐あって、続け様に3回抜かれたこともあるほどに、私の好みに習熟してしまいました。 そのやり方を店で客に試してみたけど、ぜんぜん反応してくれなかったよ、男ってけっこういろんな好みがあるんだねぇ、なんてしみじみ言ってたこともあったな(笑) 生理中なのにどうしてもヤリたい、と彼女が言い出して、風呂場で血だらけになりながらしたこともありましたっけ(笑) でも、その暮らしの中で、少しずつ私の世界が色を取り戻してきました。 その頃の記憶の色って、やっぱり彼女の肌の色だだたり乳首やアソコの色だったりするのですが(笑) 高まった時にピンクに染まる彼女の肌の色とか、そんな色ばかり覚えています。 なんか、精を放出する度に、私の頭の中に巣くっていた毒素も放出していたような、そんな気がします。 多分、自分も彼女も何となくそれが分かっていて、それであんなに意地のようにヤリまくっていたよえな気さえします(笑) そしてある時、突然「帰ろう」って思ったんですよ。 思ったその日のうちに荷物(たいしてありませんでしたが)をまとめて自分のアパートに帰りました。彼女は出勤中だったので、置き手紙を書こうとかなり悩んだのですが、書く言葉が見つからずに結局は置き手紙すらなく、彼女にすれば突然消えたも同然のような形で自分の部屋に戻りました。まあ同じ市内なんですが(笑) 我ながら酷いことをした、とずっと思ってます。 色のある世界に戻れたのはまったく彼女のおかげだということはもう十二分に自覚していました。 自分や他人を傷つけかねない危険な毒で充満した私を受け入れてくれたこと、その毒素をひたすら引き受けてくれたこと、彼女に出逢わなかったら果たして今頃、こんな普通で真っ当な人生を送れていたか。それどころか今頃生きているかも分からないです。 上には、精を放つ度に毒素を放出していたような気がする、と書きましたが、それもさることながら大きいのは肌と肌が直接触れ合う触感、ですかね。 あの感覚は人に生きる力を与える、と思います。 でもそれだけに、あの時は速やかに、直ちに帰ることが自分にとって必要だったんだろな、と思います。顔を見たら多分帰れなくなってました。そのまま彼女のヒモになってたかも(笑) その後、半年ほどしてからもう一度店に行って彼女に入りました。 特にMットなどの「プレイ」はせず、ずっとBッドで裸で抱き合ってました。 ほとんど言葉が出なかったんですよ。ありがとうって言いたかったし、他には何も言わなくてもそれだけで多分彼女には通じる、と思っていたのですが、そのたった一言が言えませんでした。 部屋を出るときに彼女が「今日は来てくれてありがとう」って言ってくれたので、「うん、ありがとう」ってやっと言えたのですが、後で考えるとこれじゃ単に客としての礼じゃないかと(笑) 私のコラムで昔話をしたときって、たいてい最後は「今が幸せだと良いな」ってお決まりのセリフで締めているのですが、この気持ちの原点が彼女に対する気持ちです。 幸せだと良いな、なんてものじゃなく幸せでいてくれないと申し訳が立たない、くらいの気持ちですが。 風俗ってまあ綺麗事じゃなく、単なるその場の性欲の発散なわけですが、希に何かがシンクロしたのか、言葉にはできないけれど何かを与えたり交換しあうようなことがあって、意図せずであっても偶然であっても、自分に何かを与えてくれた人はその分、幸せになってほしいな、ってところです。 彼女が私に与えてくれたものはとてつもなく大きかったので、その分幸せになって欲しい、と言うわけです(*^o^*) さて、その時はもう店に来ることもないし彼女に会うこともないだろう、と思っていたのですが… 何とこの話には番外編のような続きがあるのです。 てわけで(3)に続きます。 | |
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