タイトル | ビニ本 |
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投稿者 | ケイ君 |
投稿日 | 2017年04月02日 |
『ビニ本』 『ビニ本』この3文字にエロを想像する人は最近は少なくなってきているのかな?笑 今や本屋やコンビニの雑誌はエロくなても、ビニールに包まれた状態で陳列されている。 中が見えないように梱包された本。 いまや、単行本からアイドル写真集などあらゆる書籍が、ビニ本状態で売られていが・・・・ 自分がビニ本といったら、まさに無修正のエロ写真集の総称としか考えられない。 そんなお話です。2部構成の前編をお送りします。 まだ、家庭にビデオデッキが有る家は裕福だった時代。エロ鑑賞をする手段は、乳だけが見えるような海外のグラビヤ誌やいまでは親父が読む様な週刊誌の写真と露骨な描写で読者を刺激する劇画(漫画)だった頃、男子高に通う自分にその「ビニ本」という名の雑誌で初めて見た時は全身に衝撃が走った。 高校時代の悪友に放課後、写真部の暗室に呼び出され。暗い暗室の中で、現像室の赤い淫靡な裸電球に照らされた友人のカバンの中から取り出された、正にそれだった。 薄暗い暗室で見たそれは、そこらへんで売ってる裸の綺麗なお姉さんの写真集。ただ違うのはそれは何故かビニールに包まれていた。 「これ兄貴に貰ったんだけどよ~。すげーよ、これ!! 見ろよ!!」 彼が自慢げに開いたその本のページに一瞬で目を奪われた。そこには、写真集などと呼べるような芸術性はどこにもなく、ただ単に男性の欲望を挑発するようなポーズをとる女性。 しかも、自動販売機等で購入したものとは、遥かに違うのは・・・なんとそれは ポーズをとる女性は、自分の秘部を隠そうとするどころかこれでもかというくらい、見えるようなポーズをとり、普通は加工されていて決して見ることのできない想像だけの秘部がこの本のページでは全くの無修正の状態、さらけ出されている夢のような写真の塊であった。 いままでは、修正されていた秘部を自分の頭の中で必死の想いで想像を描き立てて、息子を握る手を動かしていたそこらへんの雑誌とは、違い、想像する必要がなく今まで見たかった全てが見える。丸見え状態の裸体がならぶ本だった。 「おい、こんなのどこで手にいれたんだよ」 「おれ金髪ねーちゃんの写真集なら見たことあるけど、金毛が見えるだけだったぜ」 「そんな曲がりものの雑誌と一緒にするなよ」 「それにこれよく見~」「日本人だし。毛どころの話じゃねぇ~よ。丸見えじゃん」「こっちの頁なんか、ケツ突き出して手で自分の秘部をおっぴろげてるよ~」 始めて見る、未知なる造形物に暗い写真部の暗室で、赤いライトに照らされて その雰囲気にも掻き立てられて、見る見るうちに全身が熱気に包まれていった。 友人は自慢げに「これ、ビニ本って言って、神田神保町で売ってるらしいで~」 これが、人生最初のビニ本デビューであった。「おい、これいくら位するんだ」「買いに行くしかないだろ」「お前、兄貴に場所聞いておけよ」「今週の土曜日、学校が終わってそのまま直行な」と行って今にも破裂しそうな息子をなだめながらその日は家に帰って、必死に暗室で見た光景を思い出しながら、何発も抜いた。はやる気持ちを押さえて待ちに待った週末。せっせと働いて貯めたバイト代握り絞め、共通の目的をもった男3人が集まった。 「こんなところに、お宝が売っているところがあるのか~」という、何の変哲もない。昔からの古本屋街 ここは、神田神保町。 「おい、兄貴に店の名前聞いてきたかよ」 「うん、ガラス張りのエレベータがお店の外にあるから直ぐに判るって」 「よし、探すぞ」と 男3人は 古本屋街に消えていったのでした。 つづく | |