タイトル | 小股の切れ上がった婀娜っぽいいい女 |
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投稿者 | 猫饅頭 |
投稿日 | 2024年06月30日 |
『小股の切れ上がった婀娜っぽいいい女』 喜田川守貞の『守貞漫稿(近世風俗史)』(1837~1867年頃)に、図を示し、「当世美女」とは以下のとおりである。 「江戸洗ヒ髪ノ兵庫結ヒ。蓋、中民以下之女也。 如此風俗、及ヒ面貌ヲ、俗ニ婀娜ナ女ト云、アダモノト云。又、意気ナ女トス。イキナアネサン、ト云。 追考、此図、今世絶世ノ美貌也。 然トモ、熟思スルニ、二十歳以上ノ女也。今世ノ画工、意匠ヲ以テ、俗ニ中年年増ト云。 二十以上ノ女、眉ヲ剃ザル者無之ト云トモ、画之ハ三四十歳ノ婦ニ混ス。 故ニ画上ニハ、専ラ三十以上ノ眉ヲ描ケリ。後人察之。 今世、江戸ノ粧ヒ、平日ハ素顔多シ、或日、及他行ニモ、淡粧多ク、口紅モ桃色ニス。江戸モ、文化頃ハ、笹ト云テ青ク濃ク厚紅セリ。」 とある。 三谷一馬(1999)の『江戸庶民風俗図絵』によれば、上記(図)の女は小股の切れ上がったいい女ということになる。 婀娜っぽい、女性の容姿や身のこなしが、艶めかしく、美しく、色っぽいことを言う。 また、年齢的には、文中では二十歳以上、三、四十歳くらいと推測される。 現在でいえば、(美)熟女であろうか。つまり、男性を知り、快楽を知り尽くした女性ということになる。 文中の意気(イキ)とは「粋」ということと考えられる。 「粋」には二つ意味がある。 一つ目は、「容姿や態度などが洗練されていて、しゃれた色気を感じること」である。「粋な姿」「粋な身なり」などのように、振る舞いや身なりなどがあか抜けていて、色気があることを表している。 二つ目は、「粋な計らい」などの「人情や世情を解し、物分かりの良いこと」です。人の気持ちを分かっている、特に男女関係をよく理解していることを表している。 小股の切れ上がったとは、女性の脚が長く、スラリとして粋な様というとの説が有力である。 これらの解釈には色々な説があり、女性器や股の付け根のライン、膝の上、着物の裾からチラッと見える部分を指すなどいろいろ様々である。 しかし、見える部分でなければ褒められないので、膝から下の脚が長くすらっとしていることだと考えられる。 つまり、膝から下の脚が長くすらっとしているということは、その女性が健康的で、よく鍛えられ、イッタ時、アソコが痙攣し、締まりが良くなると考えられるためである。 このような女が、「小股の切れ上がった婀娜っぽいいい女」ということになる。 | |
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