タイトル | 深夜営業のカフェで |
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投稿者 | 洗濯屋のケンちゃん |
投稿日 | 2021年07月12日 |
『深夜営業のカフェで』 昔、私の学生時代に中京地方の某ソープ街の近くに深夜営業のカフェがありました。 当時は深夜営業している店は少なかったので(コンビニもなかったし)宵っ張りで深夜に行動することが多かった私はよく行っていたのでした。 が、その店は仕事終わりのソープ嬢たちの溜まり場にもなっていたのでした。 自家用車通勤なのか車で来てコーヒー飲んで帰る姫さんや、同じ店の姫さんなのか1台の車で数人でやってきて、コーヒーを飲んだ後にそれぞれタクシーを呼んで帰る姫さんたち(もちろん車のオーナーはそのまま車で)、中にはタクシーで来て駐車場でタクシーを待たせたままコーヒー飲んで行く姫さんもいました。 ま、それだけならこの話はこれで終わりです(笑) 私は姫さんと外で会っても知らんふりをすることにしているので、これ以上話が膨らみようがないのです(笑) それに深夜なので姫さんたちも疲れているのでしょう。店の照明も暗めでしたから、顔色が悪く見えがちで、あまりつぶさに観察する気にもなれなかったし。 が、ここに1人の男が登場します。その男の名を仮にAとしましょう。 Aは私のバイト先のいわば同僚でした。 別のコラムで書いた消防設備のバイトじゃないですよ。別のバイトです。 私、イベント会社でもバイトしてました。といっても小さな、社員も数人しかいない会社でした。 イベントの仕事を受けると、同じ様な規模の同業者何社かでチームを作り、足りない手はバイトを雇って事に当たる、というわけです。 私は何度かバイトに行くうちにチームリーダーのような立場を任されるようになり、多いときには30人くらいのバイト(時には正社員が私の指揮下に入るときすらあったけど笑)を率いて仕事してました。 まあ不定期なバイトだったので、消防設備のバイトと平行してできたわけで。 どちらもバイト料は破格だったので、ずいぶん潤いました(笑) 社長には独立して会社をやれ、と誘われましたし、いろいろ計算してもやれそうな気もしていたのですがね。まあ結局は普通に今の仕事してるわけで(^-^*) 余談ですが何度も現場に出ているうちに別の会社の社員の女の子と何となく仲良くなって、何度か食事に行きました。 でも三度目かの食事の時に、私が学生だと分かった途端にドン引きされて終わりました(笑) 別の零細イベント会社の社長だと思ってたらしいです(笑) 零細企業の社長なら良くて学生ならダメという理由がよく分かりませんが(笑) さて、話がそれましたが、Aは私と同じような、チームリーダーを任されるバイト長のような立場の学生でした。雇い主は別の会社ですが。 でもそんなに親しくはありませんでした。 どうも人を見下すようなところがあって、チームリーダーをしていても「こいつ使えねー」と他のチームに人を押しつけていたりしてましたし。 私も何度か押しつけられたことがあります。 私のチームに入れると、別にそんなに使えねーってほどでもなかったりしたのですが… 話を戻します。 私、そのカフェには夏は特によく深夜に行ってました。 私のアパートの部屋にはエアコンがなかったので、単に涼みに来たり、レポートや試験勉強をそのカフェですることも多かったです。 ちょっと厄介な実習レポートを書かねばならないある時、そのカフェに週に4日くらい通った時があったのですが、その時にAがいたのです。 Aは私を見つけると、よぉ、と私に声をかけて私が座っているボックス席に移動してきました。 内心、邪魔だなこいつ、とは思ったのですが、彼が盛んに私に話しかけることに適当に相槌を打ちながら、レポートを書く準備をしていました。 するとAが「なに、お前もソープ遊びすんの?」と聞いてきたわけです。 まあ、するけど? じゃあお前も品定めに来たわけか ん?なに?品定め? なにとぼけてんだよ(笑) あの辺にたむろしてるソープ嬢から、次は誰に入るか見てるんだろ? …… いや、その発想はなかったわ 見てのとおり俺はレポートを書きに来てるんだが テーブルの上にデータが書き込まれた記録紙とかレポート用紙、それに関数電卓を見たら一目瞭然だろがそんなことは。 と少し苛ついた私の気配を察したのか、彼はしらけた声で「ふーん」と言いながら、目は別のいくつかのテーブルでコーヒーを飲んでいる姫さんたちに注がれていました。 そのうち彼は席を立ったので、私と話していてもつまらないから席を移動したのかと思いきや、姫さんたちのテーブルに行って「何て店?源氏名はなに?」と聞きに行っていたのでした。 なんかそのとき、反射的に「悪趣味なやつだな」って思ったんですよね。 店(ソープ)の外で姫さんに声をかける行為が。 とはいっても、姫さんがどう思っているのかは分からんし。案外営業のチャンスと思って逆に売り込む姫さんもいるので。 私もその店で何度か姫さんから声をかけられたこともありますし。 でも迷惑な姫さんもいるんじゃないかなぁ、と思いながらもレポートに集中していたわけです。 その週はなぜかAによく会いました。 そのたび、彼はわざわざ私のボックスに移動してきて、そこから姫さんの"ナンパ"に出かけていくのでした。 さて、その翌週、厄介なレポートも無事提出したこともあり、久しぶりにソープに出撃したのでした。確か他の趣味に収入を全投入していた時期だったので、半年近くぶりだったと思います。 別にオキニがいる時期でもなかったので、普通に情報誌を見て入る姫さんを決めてフリー指名して入ったのですが、対面すると姫さんが「あら、あのときの」って言うわけですよ。 こちらは見覚えのない姫さんだったのですが、一瞬、やっちまったか?と焦りました(コラム『気まずい思い出 パート2』を参照)。 でも聞けば「一昨日の夜、○○(例のカフェです)に来てたでしょ」と言うわけです。 確かに一昨日はレポートの提出期限が翌日(つまり昨日)だったので焦りまくりながらカフェでレポート書いてました。 それにAもいました。 さすがにAとはほとんど会話する余裕もなかったのですが、いつものようにAは私がいるボックス席からソープ嬢ナンパをしてました。 そのことを話すと、 ああそうか。別に彼の友達というわけでもないのね? まあね。どっちかというと嫌いなやつだし(笑) そうなんだ。 ………… なら言うけど、ちょっと迷惑なんだよね、ああいうの。 店の外でソープ嬢として声をかけられるのが? あ、そうなのそうなの。 そういうのを気にしない子もいるし、むしろ積極的にあの子(Aです)に声をかけたり店や自分の名前を教えたりする子もいるけど…… 私はなんか嫌なんだよね。 分かるよ。 なんかあの店(カフェ)に行きづらくなっちゃったなー 私、あの子にしつこく聞かれて教えちゃったんだよね、店と私の名前。 やつはまだ来てないの? うん、まだ来てない。 だから君の顔を見たとき、彼に教えられて来たのかと思ったけど、違うんだよね? うん。そもそも○○さん(彼女の源氏名)が一昨日あの店にいたことも知らんかったし。 そっかぁ。 じゃあ、彼がそのうち私に来るかもしれないってことなんだよね。 …… ちょっと苦手なんだよね、ああいうズカズカと迫ってくる人。 まあお客さんだから、来たら手を抜かずにちゃんとサービスはするけど。 でもちょっと憂鬱だな…… と、しばらく考えていた彼女は、私に、 ねえ、良かったら彼の名前、教えてくれない? と言い出しました。 あ、これらの会話はプレイの合間に途切れながら続いていたわけで、このあたりはコトが終わって服を着ようかというあたりの会話です。 ちょっと迷いました。 いわば「友達を売る」ことになりかねないことですから。 ま、でも別に友達じゃねーし(笑)、相手が嫌がってる空気を読まずにしつこく迫ったのなら、ただでさえ何かあったときは基本的に女性の味方をする方を選ぶのに、事情がこうでは心情的には彼女側につくことには何の抵抗もないや、ってことで、彼女にAの名前を教えたのでした。 彼女がその名前をどう使うかは想像がつきました。 まあAが偽名で予約の電話をかければ、それも無駄に終わるので、決して成算が高い手ではなかったはずですが。 それから夏期休暇に突入したので、1ヵ月ほどそのカフェには行かなかったのですが、休暇明けの前期試験の追い込みでまたそのカフェに行きました。 するとAがいるんだわこれが(笑) こいつ、どんだけ通ってるんだ? その日はまだ11時前で店には誰も姫さんはおらず、彼は私を見るといつものように席を移動してきました。 で、気になってはいたので、彼に聞いてみました。 なぁ、この前にここで会ったとき、お前しつこく声をかけていた人がいたろ。 お前、その後でほんとに彼女に入ったの? あぁ、○○の○○さんか。 (わ、やっぱり彼女だ) それがなぁ、何回か予約とろうとしたんだけど、いっぱいで取れなかったんだよなー そのうち、まあいいやって思って別の子に入った ほぅ、作戦は成功したらしい。 ボーイさんにAの名前を伝えて、彼から予約は取らないでくれ、って言ったんだろな。 ふーん、そうか と何食わぬ顔をしてその場はそれで会話を終え、12時過ぎて姫さんたちが集まりだした頃に、 Aさぁ、それ、ほどほどにしておいた方がいいんじゃね? 迷惑してる人もいるかもよ? と軽く釘を刺したのですが、彼の反応は、 あ?お前には関係ないだろ ってものでした。 まあ予想したとおりの反応でしたが(^-^*) さらに後日の話です。 そのさらに数ヶ月後、例の彼女を再訪しました。 そこで彼女に後日談を聞いたのですが、Aのせいであのカフェの客(つまり仕事帰りのソープ嬢)が若干ですが減ってしまったのだそうです。 彼女をはじめ、Aの行為を迷惑だと感じた姫さんたちが仕事帰りにカフェに寄るのをやめてしまったからだそうで、まあそこそこの数がいた、ということなのでしょう。 で、そのことを重く見たと思われるカフェのオーナーが、ある時いつものように姫さんに声をかけていた彼に、「そういう行為は迷惑だからやめてください」と言ったそうです。 それでも続けるなら、Aをカフェに出入り禁止にする、とまで言ったらしいです。 まあそのあたりは姫さんたちの間で伝わった話なので、彼女が直接目撃したわけではないのですが。 Aは姫さんたちの間で結構有名人になっていたようですね(^-^*) というわけで、それからそのカフェでAと会うことはなくなりました。 バイト先では相変わらず何度か顔を合わせましたが。 ちなみに彼女は、それからまた仕事帰りにカフェに寄るようになったそうで、私が姫さんと店の外で顔を合わせても知らんふりする主義だ、という話をしていたのを、 もし私とカフェで会ったら会釈くらいしても良いんだよ?(^-^*) とニヤニヤ笑いながら言ってましたが、彼女とカフェで顔を合わせることもなかったですね。 | |
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