タイトル | 初体験について思うこと |
---|---|
投稿者 | こばじゃ |
投稿日 | 2020年05月04日 |
『初体験について思うこと』 私が童貞を捨てたのは19歳。 長野の田舎で育った私は高校卒業まで彼女が出来なかった。周りの友達も似たような奴が多く、成人雑誌のグラビアやヌード写真に妄想を膨らせて自慰行為を繰り返していた。 35年前、東京の大学に進学した私は一人暮らしをする。住んでいたのは調布市。 コンビニのバイトで好きな子も出来た。高校生の彼女に自室で勉強を教えることもあったし、彼女が好意を持ってくれている感じもしたが、抱きしめる勇気もなく、彼女が使ったグラスで間接キスするほどウブな学生だった。 また調布駅近くの立ち食いそば屋の二階にあった個室ビデオにもよく通ったし、その頃始まったレンタルビデオ屋でアダルトビデオを借りまくった。そして秋元ともみに恋をした。 そんな私も20歳の成人前に童貞を捨てると決心した。手に取ったのはザ・ベストという男性誌。 当時はインターネットなど無く、風俗情報は男性誌の巻末や、ナイトタイムズなどの専門誌、そして夕刊ゲンダイなどの広告から得ていた。 少しでも良い店や可愛い子がいると切り抜いてスクラップブックにしたこともある。 決めたお店は吉原のソープランド。ほとんどのお店が90分3万円で、即ベッド、マット、ベッドの3回戦が当たり前だった。 送迎なんて呼べるわけもなく、日比谷線三ノ輪駅から歩いて吉原に向かった。しかしソープ街にも踏み入れる勇気も出ず、近くの居酒屋で酎ハイを飲んでから、やっと勇気を出してお店に電話した。 お店のスタッフさんが送迎を提案してくれ、すぐ近くの公園からお店まで、5分で着いた。 恥ずかしかった。 指名したかは忘れてしまったが、待合室の豪華なソファーに腰掛けたが、直ぐにでも逃げ出したい気持ちだったことを覚えている。 喉が乾く。 出されたドリンクを飲み干した時に、名前を呼ばれた。姫とは階段の踊り場で対面したが、水色のツーピーススーツが目に焼き付いている。 部屋に入ると左手にベッド、奥がバス、巨大マットが存在感を示していた。 姫は三つ指をて立て、挨拶してくれたが、正直顔もよく見れず、目も合わせられなかった。 ただ、この人が自分の初体験の相手なんだという意識だけはっきりしていた。 緊張する私を察して、姫はこういうところは初めてですか?と優しく声を掛けてくれたが、なんと答えたか思い出せない。今思うと童貞なんです、よろしくお願いします。と言えば良かったなとおかしな後悔をしている。 彼女の全裸は眩しかった。 でも多分姫は分かっていたんだと思う。即ベッドで「来て…」と優しく声を掛けてくれ、身体を重ねた。自分で息子を姫のあそこへ運ぶことすら出来ないのを察して、姫が導いてくれた。 初めてのあそこは温かく、右手とは違う締め付けに驚きつつ、必死に腰を振っていた。 そして果てた。 その後のことはあまり覚えていない。とにかくその場所から逃げ出したかった。童貞を捨てた事実だけあれば十分で、もっとしたい、もっと気持ち良くなりたいとは思えなかった。 でもマットと、ベッドであと2回した。これが風俗の魔力なんだと思う。 一ヶ月後、また同じお店へ姫に会いに行った。その時も優しく迎えてくれ、逆さ潜望鏡や松葉崩しなど、ソープの醍醐味を教えてもらった。 でも、このお店はもう吉原には無い。 | |
この風俗コラムへの応援コメント(3件)