タイトル | 風俗店のお仕事~ジョーカーの切り方 |
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投稿者 | ロッシュ |
投稿日 | 2015年03月01日 |
『風俗店のお仕事~ジョーカーの切り方』 風俗店のお仕事~ジョーカーの切り方 前回投稿したコラムの続きです。そこで挙げた『ジョーカー』についてのエピソードです。 一つ前に投稿した私のコラムを読んで頂かないと内容が分かりづらいかもしれませんが・・ごめんなさい、前回のコラム、非常に長文なので読む気が失せるかも・・。そして今回のコラム・・またしてもそれに匹敵する長文・・さらに読む気が失せるかも。(汗) 新規のフリー客に人気嬢を付けることはまずありません。 人気嬢はお店の宝です。素性が分からない相手につけて、運悪く潰されてしまうリスクは回避します。嬢からの報告で、「え!?あんな優しくて感じのいい人がそんなひどいことするの!?」と驚く事が結構あります。人の本性は見た目では分からないもの・・多分、日常ではいい人なのでしょうが、こういう場では、本性剥き出しで醜い部分が出てしまうのかも知れません。 さて、ジョーカーの話に入りますが、 以前投稿した『真の風俗嬢とは』のコラムと少し内容がかぶりますが、ある嬢が入店した初日の事。 私:「60分フリーのお客様お願いします。」 嬢:「すいません。私のお客様じゃないのでできません。」 私:(なんですと~!?) 嬢からこんな事言われたのは初めてです。以前、他店でNo1だったというその嬢。確かにフリーの客なんか全く不要なくらい顧客を持っている。HPに出勤情報を載せるとあっという間に予約で完売御礼・・全てこの店に来る前に得たお客様。(別にこの店に在籍する意味ねーじゃん!?) その後も、空いた時間に何度かフリー客を割り当てようとしたが、全て断られる始末・・。なんなんだこの嬢は!?(やっぱりランカー嬢は高慢か・・?) 「あの嬢はフリー客はNG」が男性スタッフ間で定着する。出勤すれば客が入るから、まあいいんじゃない。と割り切った感じのテキトーな他のスタッフたち。 ・・でも、なんか違う・・と感じていた私。この嬢はそんな高慢な子ではないはず。 無口で近寄りがたい面があるが、とっても控えめで、気遣いがあり、礼儀正しい。 なんでだろう・・ずっと悩んでいた私。それから半年程も経って・・ヒラメキは突然やって来る・・そうか!そういうことだったのか!! 「私のお客様じゃないのでできません。」=「私はお客様が十分いるから、フリーは他の子に回してあげて下さい。」 ・・この嬢の真意は、それに間違いない。それまで胸につかえていたものがスーっと流れ落ちた気分になる。嬢から直接言葉で確認する事はできませんでしたが、その嬢の人柄からそうに間違いないと私は確信しました。 その嬢に対してどこか壁を感じていた私でしたが、そう悟った日以来、壁を超えてその嬢と接する事ができるようになりました。人との信頼関係は、「90%の信用と10%の疑い」・・100%信用してしまうと相手から期待に反する言動を受けた場合のショックが大きい・・10%位の余白(あきらめ)を残しておいた方が、円満に付き合える・・私の自論ですが、この嬢なら100%信用するに値する・・そう思えました。 嬢も私の心境の変化を感じ取ったのか・・今までとは違い、少しずつだが、打ち解けた関係になって行きました。 いつもながら、前置きが長くなってしまいました・・ごめんなさい。 さて、私がジョーカーを切った初めての体験談です。 嬢の真意を(勝手に)悟ってからしばらく経ったある日の事。 以前は、月に2~3回は定期的に来てくれていたお客様の数ヶ月振りの来店。私がその店で働くよりずっと以前、10数年来の常連客です。店の嬢はほとんど知り尽くしてしまっており、その当時、これといった嬢が居なくなってしまったのでしょう・・しばらく足が遠のいていたお客様です。 お客様:「久しぶり!新しい子いるの!?」 私:「え~と・・今日は、2、3人位は新しい子いますね。」 お客様:「いい子ヨロシクね!」 そのお客様についた事が無い新しい嬢が何人かは居るが・・このカードでは、おそらく勝ち目がない・・。最近、足がかなり遠のいているし、ここでハズしたら、この上客はもう来てくれなくなってしまうのではないか・・? 気に入った子には惜しみなくお金を使ってくれるこのお客様。チップの羽振りもすこぶるいいらしい。このお客様を満足させることができるのは・・この嬢しかいない・・ いちかばちか・・ その、フリーNG嬢の部屋にコールを入れる。 私:「○○さん・・すいません、60分フリーのお客様お願いできますか?」 お茶を挽く嬢が出てしまいそうな閑古鳥が鳴くその日の状況での私の暴挙に他の男性スタッフたちはびっくり。 接客を終えたばかりのその嬢。その後も閉店までカツカツに予約が詰まっており、あまりにも不自然な状況での私のオーダーに・・何かを感じ取ってくれたのか? 嬢:一瞬の沈黙の後・・「はい。かしこまりました。」 フリー禁断の嬢が初めてフリーを受け入れた事に・・スタッフたちは、2度ピックり。 準備ができて、嬢がお客様を迎えに来る。 嬢との対面時・・そのお客様は、嬢のただならぬオーラを感じ取ったのか・・一瞬、時間が止まったかのように全身が硬直する。さすが遊びを知り尽くしたベテランのお客様・・このお客様には、その嬢の尋常ならぬ魔性のオーラが見えたらしい。 私もその嬢が入店した初対面の日には、恐怖にも近い全身に鳥肌が立つ感触を覚えました。 街中で見かけても別に特別に目を引くような美人ではないのだが・・(スタイルはすこぶるいいが。)でも、この嬢とだったら人生誤って転落の道に進んでも後悔はない・・とさえ思えてしまうくらいの何かミステリアスで麻薬的なオーラをまとった嬢。いったいどんな人生経験を積むとこうなるのか?? その後、そのお客様はかつての頻度を取り戻して来店してくれるようになりました。もちろん、その嬢指名で。私はその数ヵ月後、その後を見届ける事なく退店してしまいましたが。 私の持ち札に最強のカード「ジョーカー」が加わった日です。 (エピローグ)閉店後 私:「ありがとうございました。助かりました。」 嬢:「いえ・・大丈夫でしたか?」=(たぶん)他の子達、お客さん取れたんですか? 私:「大事なお客様なので、他の子では無理だったので・・ごめんなさい。」 嬢:「・・ありがとうございます。」 その日以来、その嬢は、フリー客でも私のオーダーには応えてくれるようになりました。もちろん、ここぞというピンチの時以外は、そのカードを切る事はありませんでしたが。 スタッフ:「なんで△△さん(私)だけフリーOKなんですか~?」とネタましく言ってくるスタッフたち。 私:「オーラ見える?」 スタッフ:「オーラ!?なんの話ですか!?」 私:(やっぱりコイツでは無理だろうな・・) その嬢がまとうオーラ。おそらく、売れない頃の苦しさを知り、そしてピーク時の栄華を知り、そして落陽の悲しみを味わった経験から自然とまとったものだと思われます。 嬢にとっては、落ち日と感じての店替えだったのかもしれませんが、私にとっては、今が一番の『華』ではないだろうか?と思えてなりませんでした。 | |
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