タイトル | 連れ風について |
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投稿者 | 木村稔 |
投稿日 | 2017年12月20日 |
『連れ風について』 負け惜しみを言います。 負け惜しみを、言います。 大切な事なので二度言います。 私は知り合いと一緒に風俗に行く事がありません。 風俗遊びが好きな友人が居ないと言うのもあります。 が、そういう友人を積極的に探そうとも思えません。 遊び終えて、友人とどこかで合流し、 どんな嬢がついたか、どんなサービスを受けたかと語り合うと言うのに違和感を感じるのです。 「じゃなんで口コミを投稿するんだ、話たいからだろう」 と言うのはちょっと待ってください。 400字を越える前にこのコラムが終わってしまいます。 全く経験が無いわけでは無いのです。 風俗に行く機会を得てからすぐの頃、 年の近い弟と一緒に遊びに行った事はあるのです。 お互いに社会人になったばかりで、 遊びに使うお金に余裕があった時分です。 弟は実家で、私は東京に出てきて居たので、偶にあって覚えたての酒を楽しんだりする間柄でした。 今でも仲良いです。 そんなある日、弟が「風俗に行ってきた」と言う話をしたのです。 私と飲みに行く前日に東京に出てきて、 買い物を楽しんだ後、 今はもう無くなってしまいましたが 池袋に唯一あった高級ソープに行った話をしてくれました。 一人暮らしの生活費の為にそこまで散財するわけにいかなかった当時、実家暮らしの弟が羨ましく思いながら、話をしていると、 いつの間にか「池袋には風俗店が多い」と言う話になりました。 歓楽街としては新宿の方が有名ですが、 風俗店は当時から池袋の方が多かったのは確かです。 しかし、私は以前のコラムに書いた通り、ヘタレです。 風俗デビューを果たしたとはいえ、まだ殆ど行った事がありませんでした。 「じゃちょっと行こうか」 弟が言い出しました。 夕方、一緒に飲む前にパチンコで時間を潰し、それなりに稼いだからと弟は言います。 お酒の力も借り、なら行こうと言うが早いか居酒屋を出て一路、池袋北口、真っ直ぐ進んだ某宝石店&ボクシングジムなグループの一つへ。 受付までは良かったのです。 問題は待合室でした。 そこには我々若造には到底太刀打ち出来そうもない猛者達が自分達の試合が始まるのを待つボクサーのごとく、思い思いに待って居ました。 完全に萎縮です。 1人きりで来ているのなら、私もケータイなど、自分の殻にこもることで自分を守れたでしょうが、この日は弟と一緒。 こいつを放っておいて殻にこもる訳にはいかない。かと言って、この空間で弟と談笑など出来る筈もありません。 もはや周囲の大人への恐怖すら湧いて来るほどでした。 私は自分の待ち番号が呼ばれるのを一日千秋の思いで待ちました。 待合室のテレビも見ず、雑誌も読まず、弟と話もせず、ただ大人しく座って待って居ました。 全然そんな事は無いのに、なんだか叱られている気分でした。 そんな思いをしたので、嬢と対面した時は、解放感からとても気持ちのいいプレイをさせて頂きました。 話は続きます。 満足をして、店を出たのはいいものの、 弟は未だプレイ中。 しかし! 私はもうすでに帰りたくなって居ます! 楽しい風俗体験の余韻に浸りたい! 風呂で火照った体を帰りながら冷ましたい! 帰って思い出しオナニーをしてゆっくり休みたい! しかし…しかし……! 私は仕方なく駅前の喫煙所で時間を潰し、弟が出てくるの待ち、 二人連れだって飲み屋に行きました。 確かに風俗体験談を言いあうのは楽しかったのですが、 私にはあの前後の不自由さがダメだったのです。 えぇえぇ、普通の人は思い出しオナニーなんてしないし、それくらい我慢しろよと言われるでしょう。 待合室の雰囲気だって、慣れれば大した事はないのでしょう。 でも、違うのです! 私にとって風俗は孤独のグルメなのです。 誰にも邪魔されず自由で、なんというか救われてなきゃあダメなんです。独りで静かで豊かで…。 私はそれだけが言いたかったのです。 (お前、本当に言いたいだけだろ) ……でも、仲間と楽しく風活なさってる様子は羨ましいんだよなぁ…… 皆様にも風活へのこだわりなど、ありますでしょうか? | |
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