タイトル | 友達の友達から聞いた話なんだけど… その3 |
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投稿者 | ぺロリーヌ |
投稿日 | 2016年07月31日 |
『友達の友達から聞いた話なんだけど… その3』 会社の喫煙所で一服している一郎を見つけた根本は声を掛ける。 「なんかやつれてきたな。働き過ぎじゃないのか?」 『そうか?俺はいつもと変わらんが…』 根本の言う通り、一郎は誰が見てもやつれている様に見える。 『夏風邪かもな。それより評判の店を見つけたんだよ。今はその店に行くのが楽しみなんだ。それじゃあな』 そう言うと一郎は喫煙所を立ち去った。 「評判の店? まさかな…」 根本は心配そうに一郎の後ろ姿を見ながら呟いた。 それから数日経ったが、一郎のやつれぶりはますます酷くなっていった。 根本が心配して声を掛けても、大丈夫と言い張るだけだった。 しかし根本は一郎の『またあの店に行かなきゃ… 』 という呟きを聞き逃さなかった。 就業時間が終わり退社する一郎を根本は尾行していた。 明らかに様子のおかしい一郎を放ってはおけなかったからだ。 新宿で電車を降りて繁華街に向かう一郎。 ある程度間隔を開けながら尾行する根本。 繁華街に入ると怪しげな路地の前で立ち止まる一郎。 そしてブツブツ呟いた後に路地に入っていった。 根本も慌てて路地に入って行くと、目の前には異様な光景があった。 壁に頭を擦り付けながら一郎はブツブツ呟いている。 ズボンはずり落ち下半身があらわになっていた。 それよりも驚いたのは一郎の周辺を青い火の玉が多数漂っていた事だ。 「おいっ!佐藤っ!しっかりしろっ!!」 根本は思わず叫ぶと同時に一郎の頬を叩いていた。すると… オノレ、セッカクノエモノ!ニガシテナルモノカーッ!! この世の者とは思えない声が辺りに響き渡る! 「いいから来いっ!」 根本は強引に一郎を引っ張ると路地の出口に向かい走り出した。 マテー!オマエラノ生気ヲヨコセーッ! 根本は自分の目を疑った。出口が閉じようとしているからだ。 しかし間一髪、路地から脱出する事に成功した。 息を切らしながら路地を見ると、さっきまでいた路地は消えていたが恐ろしい声が聞こえて来る。 ソノオトコハニガサンゾ… ニガサン、ヒヒヒヒ… 根本は悪寒を感じながらも路地のあった場所を睨んでいた。 そして一郎は呟く… 『また行かなきゃ、また… 』 と。 いかがだったでしょう。 この話を信じるも信じないもアナタ次第です(笑) 『この間、友達の友達から聞いた話なんだけどさぁ…』 おしまい | |
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