タイトル | 風俗、わが旅 最終話 ラブホの中心でミクを叫んだけもの |
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投稿者 | ルーリー9nine |
投稿日 | 2016年03月17日 |
『風俗、わが旅 最終話 ラブホの中心でミクを叫んだけもの』 おことわり 本稿は諸般の事情を考慮しております。敢えて伏せてある名称もあります事をご了承ください。 東京環状鉄道・JR山手線を『 やまてせん 』と読む世代の私だ。 前世紀後半、私が物心ついた頃にはそう読まれていたが、新世紀を前に再び旧称の『 やまのてせん 』に戻されたのは、国鉄分割民営化後の『 緑色のJR 』の陰謀であったろうか。(他にも『東北本線の首都圏通勤エリア』を『宇都宮線』と呼ぶとか、猛反発を招いた後に忘れられた『E電』の愛称とか) ヨドバの略称で呼ばれる某カメラ量販店のテーマソングも、元々は ♪ま~るいみどりのやまてせん だったのに、いつのまにか現行の ♪ま~るいみどりのやまのてせん に変わってしまった。一字増えて収まりが悪くなったが、破綻するほどではないためか、スンナリと世に受け入れられてしまった。 が、私にはリズム的に居心地が悪いので…この量販店自体はよく利用するが…この歌が脳内を流れる事は無くなった。旧歌詞の頃は口からこぼれるほどだったのに。 それだけではない。チェリッシュの『決心』にしても 🎵貴方と初めて逢ぁったのは 品川止まりのやまぁてっせん ※歌詞に歌唱のイントネーションを乗せて表記しています と『山手線』だからこそ、悦ちゃんの優しいボーカルが収まり良く馴染むのだ。 ※ ↑ いくら昭和50年代の歌謡曲だとはいえ、山手線が大崎ではなく品川止まりだったかどうかは突っ込みどころだが、それはさておき…(^_^;) ※ チェリッシュとは、1970年代から1990年代初頭に跨がるほぼ四半世紀に渡り、ウエディングソングの王者に君臨した『てんとう虫のサンバ』を代表曲とする夫婦デュエット。ウエディングソングはその後数年ごとに王者が入れ替わる群雄割拠の呈を現すが、そんな事には関係なく最近は成人用の紙おむつのCMに夫婦で出演している姿を見る 最終話 ラブホの中心でミクを叫んだけもの 【side:1】 西暦2012年10月上旬、金曜日。山手線新宿駅から地下鉄・新宿三丁目駅の辺りを経由して、今はなき新宿厚生年金会館へ向かうルートを歩く。 歌舞伎町の外れ、山手線内側を走る明治通りの、旧・日清パワーステーションの向かい側にそびえるのが大型ラブホテル バリアンリゾート。 それを東側から囲む明治通りは言わずもがな、南側に隣接する道路の道幅の広さに比べ、斜めに切り込む北側道路は狭い小道だ。その斜めの裏通りに入る。 ひと区画進むと、角地に赤みを帯びたグレーでそびえるペリエを通り過ごし、人目にはくっつけたようにも見える青みがかったグレーの小さなラブホにたどり着く。ホテル 〇クセレント。 池袋の撮影会よりおよそ580日ぶりに長谷川〇紅と再会をすべき地へ、私は緊張と高揚の入り雑じった状態で、人目をはばかるのに都合のよい造りの入口に私は滑り込んだ。ここまでの途中、既に指定連絡場所からお店に電話は入れてある。入室したら、後は待つだけだ。 広い。後に都内数ヶ所で高めのグレードの部屋を過ごしてみれば、やはり広い部類だろう。ただ、現代では都心のラブホの多数を占めるデザイナーズホテルではなく、大型のベッド…ダブルなのかキングサイズなのかよく分からないが…を除けば、古いビジネスホテルにも見える。キレイにはされているが、オシャレとは言い難い。 ただ、この時はデリバリーの風俗は初めて、ラブホも初めて。嬢…長谷川〇紅に機嫌よく過ごしてもらえるかどうかの基準は、価格が示す広さと清潔さ、調度の過不足くらいしか判断材料には無かった。今だったら8~10Kくらいの上級グレードを選んでいたろう、それでもソープの高級店よりは安いのだ。 その広い部屋の広い居間で、お店にホテル到着の一報を入れる。既に『 指定の薬局前からかけるよう指事された第一報 』は済ませていた。 浴室やトイレ、居間とつながっているベッドルーム、冷蔵庫などを見て回り、終わったら居間に腰を降ろして和室用の低いテーブルに頬杖をついたと思えば、立ち上がり再び室内を歩く…落ち着かない。 存在を知り、憧れて、丸2年の時を要してやっと訪れたこの機会は、単にこれから異性と交わりを持つ緊張感よりもはるかに高い…もはや初体験に匹敵するくらいに鼓動の高まりはつのっていた。 程なくピンポンが鳴る。 「 ( ! ) 」 緊張は頂点に達した! 【side:2】 淡いピンクかベージュ…どちらともとれる色見のシャネルスーツの、一見、古いキャリアウーマンか保険の外交員にも見える明らかに三十路の、しかし清楚な風情の女性がドアの前に居た。 「 あーっ?! 」 ( ラブホの部屋の玄関だけに、やや声を抑え気味に )驚かれた。 「 前にどこかで会ってるよね?」 覚えていたのか、1年半も前に1回だけ撮影会で対面しただけの私を。まぁ、確かに、ヲタ活動では初対面時にインパクトを与えるべく行動する私ではある。 「あ~、撮影会で1度」…と芸の無い返事をして、シャネルスーツの女性・AV女優の肩書きも持つホテトル嬢:長谷川〇紅を招き入れる。 ベッドルームを右手に居間の突き当たりに座ると、長谷川〇紅はテーブルの対面に位置をとる。 総額の支払い、お店に到着を伝える嬢の一報…ホテヘル初期の段取りを終え、向かい合わせの二人。 「じゃあ始めようか」と言うべきところなのに、口から出るのは目の前の相手へのつのりつのった想いの言葉。 「長谷川〇紅さんには一昨年の2月に一度だけ、撮影会でお会いしてるんですよ」風呂場でもベッドの上でもかまわない、ついでの話を腰を据えて話し出した。 「 え~っと、〇ラジン? 」 「いや、〇ミーゴ。ぼくの次の人で最後の枠だったかな」と、今では全ては思い出せないが、この時より一昨年当時は3つか4つの個人撮影会に彼女は出演していた。私が撮影会に辿り着いた時には、団体撮影会に長谷川〇紅の 名を見たことはなかった。 「 あ~、その人は撮り方に凄くこだわりがあってね、〇〇がXXだったりして大変だったのよ」 とAV女優は答える。だがそんな話しは掘り下げなくてもプレイをひとラウンド終えた時などにでも聞けばいいのに! しかし私は堰を切ったように、撮影会に至るまで、AVやメディアから消えてからこの部屋で対面するまでの…本コラムの壱から伍まで書いてきた経緯を詳細に説明してしまう。想いの丈を込めて、延々と語ってしまうのだ。あ、イタタタタ!イタい、イタ過ぎる! 気がつけば一時間近く経過しており、さすがにそろそろ…という気配。「じゃあ…(脱いでもらっても)いいですか?」と本来支払いを終えればすぐに言ってもいい言葉を、漸く私は声に出した。プレイの開始を告げたのだった。 嬢…長谷川〇紅が、その長い時間聞かされている際に相槌を打つばかりで、もっと早くにプレイに誘わなかったのは、果たして? こちらの想いの丈を吐くだけ吐き出させてくれようという優しさであるのか。 特に計算もなく様子を見るつもりが、予想を遥かに越える長話で結果的に長時間になってしまったか。 話す分だけプレイ時間が短くなるから楽ができる腹積もりだったからか。 イタい奴に限ってアブない奴だから、ここは相手の好きなようにさせておこうという防衛策であったのか。 答えは私の知るところではない。が、公称に従えば満23歳の年から出演歴のあるAVよりも前から職歴を重ねるホテトルの風俗嬢である。それらのいずれかいくつか兼ねていたとしても不思議はない。ただ、判定する材料を私は持たないのだ。 【side:3】 脱衣は、広い居間のカーペットの床に、お互い脱いだ服を畳んで積み上げる。ソープでは定番の、嬢が客に脱がしてくれるような声かけが無かったから、セルフで脱ぎセルフで畳んだのだ。 内心、プレイに誘わなかったこと、脱衣と衣服畳みのこと、それらの間に絡みが何も無かったこと…彼女に対して微量の負の印象が積まれつつあるのを感じていた。 浴室ではソープと同様に私を嬢みずから洗ってくれた。スケベ I スなどない浴室で、二人とも立ったままで私の全身を洗う。 が、私のキノコのカバーをめくり、柄の粘膜部分まで剥いて隙間を残さず男性器を洗浄せねば済まないようだ。 ( 「 潔癖症? 」) AVでは欠片も見かけなかった強度の潔癖症ぶりに、洗体をしてくれた事で復旧しかけた長谷川〇紅への安心感は、ふいに穏やかならざるものに変わり始めた。 ( 「 え?なになに?粘膜なんだからそんなに擦られたら痛いじゃないか? なんでそこまでしつこく擦るのだ?」 ) 嬢はめくられたスティックの粘膜部のひとつの白点を洗い落とそうと執拗に擦り続けるのだ。その内に痛くなってきたのは言うまでもない。 それはよくよく見れば薄い表面の皮下の、小さな脂肪の塊のようで、表面ではないので擦り落とせるようなものではないと納得してもらうまで時間がかかった。 今の自分から見ればこの一件のみで充分に地雷嬢に思われたが、当時の私に、まして憧れのAV女優にそこまでのレッテルは貼れなかった。 お互いセルフでタオルを身に這わせて水分を拭う。 どちらからベッドに向かったかは覚えていない。が、今日のために経験を積むため登楼した5回のソープと同じように受け身の体勢に自分を置き、嬢の影が被さるのを待ち受ける。 初めて触れる長谷川〇紅の生身…キス。撮影時のオーバーな表情、舌出しに比べ、やや物足りなさも感じる『軽めのディープキス』だった。舌がまさぐるのは歯茎まで、歯の内には入ってこない。 胸元に顔を近づけC首を舐める。執拗に攻め…られたりはせず、すぐに腹の辺りに頭が移動している…キノコと周辺部に舌を這わせていた。 胴体と足の境…鼠径部で舌をゆっくりと這わせ、内腿、TAMA、もちろんキノコへも動きを進める。 やがて手をあて、フェラに専心し始める。アナルや戸渡りは放っておかれた格好だが、差し当たりは嬢に任せる。 映像ではあまり見ない、撮影会で見たキツめの表情… 元も〇クロの早見あかりのような三白眼で…が、今わたしのキノコをくわえている。しゃぶっているっ! ( 「 嗚呼、長谷川〇紅がこそ、我が肉棒を口にくわえせしぞ 」 ) ※ちょっと西村寿光っぽく心理描写してみました ※文法的に正しいかどうかは追及しないように(^_^;) 右の手をあて、笠からスティックの根元まで舌を這わせ、折り返して来た道をなぞる。私の脳内では『AV女優・長谷川〇紅』だが、本人は『ホテトル嬢な自分』の意識であろう。肉体の快感よりも感動の心地よさが優っている私に比べ、冷静に、淡々と性技を推進しているようだった。 そして乗る、仰向けの私の上に。 それは背面に手をつけず…アナルには手をつけなかった事でもあった。今であればリクエストも出来るし、雰囲気や会話から可不可の見当もつけられようが、この当時の自分にそれを言い出す事は出来なかった。 いや、吉原で店のHPで選んだだけの嬢が相手であれば希望を口にも出来ようが、『 あの 』長谷川〇紅であれば、とてもやりたいようになどもっていけない。私は相手の判断に流れを任せて、身を横たえているのみだった。 騎〇位スマタを初めて経験する。ソープでも嬢によってはひとつになっている実感に乏しく、ただ上に乗って動いているだけのように感じられる場合もあるが、長谷川〇紅のそれもほぼそのような具合。 ( 「 これでイケるのか? 」 ) 小さな事の積み重ねに大きな一件が上乗せされても、憧れの相手と全裸で絡んでいる精神的な気持ちよさは、まだ頑強な保塁を堅持していたはずだと思う。 いや、本音では彼女を相手にイクことは出来そうにないと気付き始めていたが、想いの丈の大きさ故に己にそんな事は無いと言い聞かせようとしていたのだ、きっと。 しばらくロデオに興じていた嬢だったが、このポジションに見切りをつけたか疲れたのか、一旦降りて私の腰に取り付く。下の口から再び上の口へ。ただし、先ほどはほんの助走、今は活路を見出だすための手段。 私は啼く。弱点のC首に重点を置いて攻められる事もなく、ただ男性器のみを攻めている。 結果は明らか、私はこの嬢にイカせてもらう事にはほぼ諦めがついた。 ここで…残り時間は15分くらいではなかったか… 正〇位かバ〇クのスマタを希望する。この段に至り、イク事を諦めるなら、せめて憧れの相手を制する形だけでもとりたかった。 「 ( 私に対しては )どの体〇でも出来るわけではないの。騎〇位だけなのね 」 即座に却下。バ〇クも駄目なのか…。 ならば!と嬢に返す答えは 「 美紅さん、シックス〇インなら、いい? 」 即座に応じる。 いいんだ…。 特徴ある…かさぶたを剥がした皮膚のように、ニホンザルの顔のように赤いお尻の始まりの谷間が目線に飛び込む。昨今の規制なら、間違いなくモザイクの外だ。もしかしたら〇紅の名前の由来なのか? ( 「 あぁ、映像で観たままだ 」 ) 初めて触れる見慣れた景色。 両手で左右に広げたトサカのような肉を左手の指をV字にして押さえつけ、中央に開いた暗黒の深みに右手中指をゆっくりとインベイジョンする。 指に液体が絡むというよりは濃い湿気がまとわりつくような感触を感じながら、抜き差しを繰り返す。 そして指を後退させ舌でANAの開口部、尿道口、ク〇を個別に嘗め、まとめて一直線になぞる。 嬢をイカせられるなどとは思ってもいない。しかし拙い技量の限りに出来るだけの事は試みる。 が、私の腰で嬢の声でおしゃぶりが中断されるような事は無かった。 お互いが終着点の見えぬ泥沼の苦戦をしていたのだった。 スマタの位置どりにさえ制限が課せられていただけに手控えてはいたが、せめてしたかったアナルを恐る恐る舌をあてる。意外にも抵抗は無い。 しかし嬢は枕元に目をやり、 「 あ?もうこんな時間! 」 慌てて体勢を解除する。既に定時になっていたのだ。 バタバタと二人浴室で汗とローシ〇ンをザッと流す。 急ぎシャネルスーツを着込む姿は、私の目にはAV女優・長谷川〇紅ではなく、ただのホテへル嬢に見えていた。 そそくさと身支度を整えると、あわただしく別れの挨拶を済ませ、疾風のように姿を消した。ロスタイム10分。 居間には着衣の途中な私と、満タンより若干減っているロー〇ョンの小瓶が残された。 …ホテルの部屋に、残された 【side:4】 思い返せば、情報収集の段階で芳しくない口コミも多々あった長谷川〇紅ではあった。しかし風俗の口コミというものをあまり信用していなかった当時は、まず会ってからの事とアクセスを第一に邁進していた。不安よりは期待が上回っていた。 しかし…なるほど、そういう事かと今日合点がいった。 ヘルスでこの規制の多さ( キスがディープではない事も、踏み込んでいれば対象であった可能性も高い )は、無条件に良嬢とは言い難い。 コミュニケーションの取れない相手ではないので、うまく折り合いをつける事も、もしかしたら私には制限が課されたプレイも可能であるのかもしれない。出勤が元々少ないとはいえ…本稿第弐話のとおり…予約案内の電話が何ヵ月に一回でしか回ってこないという事は、リピートするご贔屓客はそれなりに居ると考えられるからだ。 ただ、ホテへルはこれが初めてではあるが、ソープという経験で風俗接客の比較はできる。それで彼女が案内が来たら必ず受けるほどの相手であるのか? 「 否 」 そう言わざるを得ない、『 私にとっては 』 その年齢の理想的な熟女を体現する清楚で美しい女性である事は動かし難い、映像で観ている限りは。 しかし風俗嬢としては必ずしもそうとは言えない事も分かった、口コミの通りだと。 『 長谷川〇紅の呪縛 』はこの日に消滅した。 「 おめでとう 」 「 おめでとう 」 「 おめでとう 」 「 めでたいなぁ 」 「 おめでとさん 」 「 おめでとう 」 私は私を囲むお相手だった嬢や、まだ会ってはいないHPでしか知らない嬢に、顔を上げて答える。 「 ありがとう 」 そしてその時の相手を『 誰かの為の噛ませ犬 』ではなく、 フリーな心持ちで相対する事ができる…そんな気持ちであるのを自覚する。 本当の私の風活の旅は、この日から始まった。 終わり | |
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