タイトル | 台湾スナックの思い出⑨ |
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投稿者 | 瘋癲狸 |
投稿日 | 2016年03月04日 |
『台湾スナックの思い出⑨』 その後もしばらくはその店に通いました。 けれども付いてくれるのはまたいつもどおりのチイでした。 時にはこの前に交わった女性も来て、私の体中を触りまくるのですが、それ以上のことは出来ず、常にチイの管理下に置かれてしまいます。 だんだんと遊び方も惰性になり、連れ出すのも億劫になり、 「今日は6時半だからダメそうだよ」 とチイにいうものの、 「いつも9時50分になるからだいじょぶだぁ」 と言われてしまいます。 ちなみに、この時間の意味するところは、アナログ時計の針の向きであります。(笑) しかし、チイを連れ出さずに、ただ飲んで帰ることがだんだん多くなりました。 チイ自身も私に付かなくなり、他の仕事をこなすために店中を動き回ります。 私には他の女性をあてがうことが多くなりました。 しかし、この前の彼女は絶対につけてはくれません。 チイが許さない限り、乗り換えは出来無いのです。 私の心が彼女に行きそうなのを察していました。 或る日のこと、とても可愛らしい新人が入ってきました。 私のテーブルに付けられました。 男とは単純なもの。新しかったり違うものが目に入ったりするととたんにそちらに気をとられたりする生き物です。 こらえきれないくらい、どうしても持ち帰りしたくなってしまいました。 どうしたら持ち帰られるだろうか?と一緒に付いた女性に尋ねると、「大ママに頼んでみたら?」と言われます。 その通り大ママに頼み、何とか交渉を成立させて持ち帰ることができました。 一度禁を破ると後はどんどん欲望が止まらなくなるもの。 その後は何人かを持ち帰りする遊び方が続きました。 何人もの台湾の女性との関係。 中にはかなり若い娘もいました。 やがて私が店に行くときにはチイはどこかに消えてしまいました。 そういう女のほうが自分よりも良いらしい・・・ 別の女に走られた女のプライドが傷ついたのでしょう。 チイが付けてくれていた美女達もだんだんと減り、次第に無愛想で器量の悪い女性達が付くようになり、連れ帰らない私には、最初のころに凄みを利かせてくれた怖いお姉さん達が取り囲んで、「○わない?」を再びされるようになりました。 この店にはそういう「派閥」があったのです。 或る日を境についにその店に行くことを止めました。 日本人としての自分、台湾女性達のプライドと価値観。 特に、皆が見ている中での人間関係の難しさ。 その狭間に揺れた経験を胸に残して。 私はこうした遊び方を止め、日本人のいる箱に再び戻ったのでした。 その後しばらくしてその店は消えてしまいました。 目の前にあるラブホテルはいまだにそこにあり、あのころの思い出を深く残したまま、また新しい恋人達を受け入れて、新たなる恋の物語を今も刻んでいるのでありました。 完。 | |
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