| タイトル | 嘘がつけない姫 |
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| 投稿者 | ichimuan |
| 投稿日 | 2024年11月14日 |
『嘘がつけない姫』 仕事帰りに思いがけず時間ができて、登楼できないかとスマホで検索した。 入店時にパネルがかわいいなとチェックしていた泡姫の口開けが空いていて、その場で電話。 当日の口開けに予約が入っていないのは少々不安ではあったが、気になっていた姫なので、賭けてみる。 ご対面。 もちろんある程度のパネマジはあるが、充分にかわいい姫だった。 姫が「じゃあショウくん、行きましょうか」と手を繋いできて、驚く。 部屋に着いてから思わず「ショウくんて……?」と尋ねると、姫は「え、ショウくんでいいんだよね?」と確認してくる。 もちろんいいんだけどさ…… ここは事前アンケートを求める店で、呼ばれ方とか、プレイスタイルとか、照明の明るさとか、アンケート用紙に書き込んで渡している。 「ショウ」は私の偽名で、いつも呼び方には「ショウくん」と記入していた。 しかしこの遊びを始めて以来、この店でアンケート内容が反映されたことはなかった。 大抵は「お兄さん」と呼ばれるし、特にプレイスタイルは姫の希望で進められる。 今回、初めて会った姫に、初めて希望通りに呼ばれた。 「真面目なんだね。アンケートをちゃんと読んでる子と初めて会ったよ」と言うと、「そんなことないよ」と姫は苦笑する。 プロフィールでは業界未経験で、つい先日の日記でマットができるようになったと報告していた。 「この間入店したばかりだよね。もう新人期間は終わったみたいだけど」と振ると、姫は少し間を置いて「……わたし、今月で店をやめるつもりなんです」といきなり告げてきた。 「え、どうしたの。もしよければ理由を聞いてもいい?」 「昼職で次の仕事が決まったんです。もう夜の仕事はしないつもりです」 出会って5分で引退宣言される。 意表を突かれっぱなしだ。 脱衣介助や洗体を受けながら、話を聞いてみる。 姫は昼職に就いていたが離職し、再就職活動をしながらアルバイトで食いつなぐつもりだった。 しかし生来の生真面目さで面接時に就職活動中にだけ働きたいと伝え、断られてばかりだったのだという。 「雇うほうは長く働いてくれる人を捜しているから、短期間だと雇ってもらえなくて……」 「アンケートもだけどさ、やっぱり真面目だね。みんな、ずっと働きたいです! とか適当なこと言って、就職決まったら辞めるやつばかりじゃないかな」 「きっとそうなんですよね。わたし嘘がつけなくて……風俗は入るも抜けるも自由だから。次の仕事が決まるまでやろうって……」 夜職の経験はあったものの、泡姫は想像よりきつかったそうだ。 ようやく次の就職先が見つかり、昼職に戻ることにした。 たまにX(旧Twitter)でも風俗嬢の引退宣言が回ってくるけれど、風俗嬢が引退して昼職に就くのは、個人的には歓迎すべきことだと捉えている。 正直に言えば、若いうちにしかできない、長くは続かない職業だと考えているからだ。 「客の立場としては、おめでとうと言わせてほしい。そしてもう帰ってくるなよって。でも再就職先がブラック企業だったら困るから、いざとなったら戻ってこれる余裕があるほうがいいのかな?」 姫が曖昧な笑顔になったので、「ソープ名物の説教オジサンでゴメンね」と言うと笑ってくれた。 姫は脱衣介助も洗体も丁寧で、浴槽では慣れないながらも潜望鏡を披露してくれた。 ベッドに移ってからは、「照明も明るいほうがいいんだよね……?」とまたしても確認される。 攻めるとき暗いとやりにくいので、「明るい」をアンケートで選んでいたのだ。 姫から攻めるときも、玉舐めをリクエストしたら熱心に舐めてくれるし、仕事だからきちんとやるという意識を感じた。 無事フィニッシュし、再度体を洗ってもらって、着衣ののち見送ってもらう流れに。 私は姫と別れるとき、いつも最後に「またね」と言って去ることにしている。 よほどの地雷接客は別だが、たとえプレイの相性がよくなかったとしても、それが礼儀のような気がするからだ。 あなたは再会したいと感じるほど魅力的な存在ですよ、と。 もちろん社交辞令だと言われればそれまでだ。 しかし、この日は違い、「じゃあね」と言って別れた。 私もまた嘘をつくのは苦手だからだ。 さて、もう少しだけ話は続く。 姫は実に真面目で、退店するにもかかわらず、お礼日記まで書いてくれていた。 明確に自分だとわかるお礼日記は、これも初めてのことだった。 なぜなら「Sくん」宛として、すなわち「ショウくん」に書いてあったからだ。 『いつかまたお会いできますように。ありがとうございました』 姫は優しい嘘をつくことはできるようだ。 | |
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