「いってらっしゃいませ~」「いってらっしゃいませ!」スタッフ全員から微妙な時間差の声に送り出されて嬢と対面する。
待ち合い室を左に回り込む階段で待つ嬢を、通り過ぎて壁に当たる定番のボケを咄嗟にかます。
「っハハハっ」
「ハハハっ!」
今日はひとボケで、嬢だけでなく対面付き添いスタッフからも笑いを取った。嬢は笑いながらも、私の歩みを促す。
「階段、気をつけて。ぁはははっ」
ボケの余韻の笑い声を響かせて、急な階段を三階まで登り切る。
「おトイレ大丈夫ですか? 」
笑いながらも気遣いを忘れない。扉の開かれた小部屋に着く。
「『八番 孔雀の局(つぼね…
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