初めての恋（2） - サトナカの風俗コラム ｜口コミ風俗情報局

十三筋と淀川通の交差する角に住友銀行はありました。その前で 1人 彼女の車を待ちます。
約束の時間まで あと15分。
タバコに火を付け 時計を見ます。
一口・二口 吸って また時計を見ます。
こんな時 時間はなかなか進んでくれません。

それにしても、さっきのことは現実だったのだろうか？
夢じゃないのか？ 本当に頬を抓ったり 叩いたりしました。 当然ながら痛いわけです。

「痛い 」本当なんだよな。

足元の吸い殻が 2本 3本と増えていきます。
約束の 0時15分になりました。

彼女の車は白いスカイラインだと聞いていました。
男は 車には詳しくなかったですが スカイラインは分かります。

白い車が来るたびに キョロキョロしました。
中には スカイラインもあって 都度 ドキッとしましたが そのまま通り過ぎるばかり・・・

時計は 0時20分を回っていました。
足元の吸い殻はさらに増え 手持ちのタバコも残り僅か。

やっぱり 揶揄われたのです。
あんなに可愛い娘が 自分とご飯を食べに行くハズなんか ある訳ないじゃないか。
もう 帰ろう。寒くなってきたし。

そう思っても 諦めがつきません。

もう一本だけタバコを吸おう。
それで 最後 諦める。
電車はないからタクシー拾って帰る。
あ〜あ バカだったなぁ・・・

向こうから白い車・・・ スカイライン？
スピードを落としてる！
止まった❗️

助手席の窓が空いて

Ｒ 「乗って！」
男 「ウン！」

この瞬間 男は恋に落ちました。

彼女 運転しながら
Ｒ 「待った？」
男 「少し」
Ｒ 「ゴメンなさい。着替えに時間かかっちゃった」
男 「ウウン 全然大丈夫」

彼女、トレーナーにジーンズ。
これがまた、めちゃくちゃカッコよくて めちゃくちゃ可愛い。
男は 心臓が壊れそうなほどドキドキしていました。

Ｒ 「何食べたい？」
男 「何でも・・・」
Ｒ 「この先にファミレスがあるからそこにしよ！」
男 「ウン」

お店は、確かデニーズだったと思います。
ボックス席に向かいあって座りました。
男は この夢みたいなシチュエーションにどうして良いのか 何を話せばいいのか全くわかりません。

彼女 メニューを見らがら
Ｒ 「あー お腹空いた 何食べようかな？ 私 ドリアにする。エビドリア」
男 「じゃあ僕も同じものを」

ドリアなんて食べたことありませんでした。
ホワイトソース苦手だったし・・・でも 彼女が決まったのに 自分の方が決められないのはイヤでした。そもそも緊張で何食べても味なんか分からないし。

手を挙げて店員さんを呼び、オーダーします。

男 「エビドリア2つ」

Ｒ 「コーヒー好き？」
男 「ウン」

Ｒ 「コーヒーも 2つ」
今みたいに ドリンクバーなんてシステムじゃなかったです。

Ｒ 「お店はよく来るんですか？」
男 「初めてだよ」
Ｒ 「私 3日目なの。まだまだ慣れなくて緊張の連続」
男 「そうなんだ」

男は心の中で
「今は僕の方がド緊張だよ 」
って呟いていました。

エビドリアが来ました。
初めて食べたドリアの味は、やっぱり覚えていません。

Ｒ 「私 ○○ ○○ っていうの」
Ｒ 「お店の外では ○○って呼んで」
本名を教えて貰い ドキッとしました。
本名もアルファベットではＲちゃんでした。

男 「僕は お店で言ったとおり ○○ 下は○○っていいます」

お気付きでしょうか、会話も彼女のリードでした。
緊張と女性経験の少なさで何話していいのか分からないのです。

男 「あの〜 どうして僕を誘ってくれたの？」
Ｒ 「お腹空いたし 1人で食べるの寂しいし 優しそうな人だなと思って、迷惑でした？」
男 「ううん、迷惑なんて全然ない。ビックリしたし、嬉しくて飛び上がりそうだった」
Ｒ 「ホント？」
男 「ホント」

男 「前も誰か誘ったの？」
バカなこと聞いたものです。

Ｒ 「ううん 誘ったことないよ、さっきは 思いっきり勇気出して誘ったんだよ」
男 「ゴメン、こんな綺麗な人が目の前にいて 緊張して何言っていいか分からなくて、ホントゴメンなさい」
Ｒ 「そんな綺麗じゃないよ、緊張するなんて言わないで 食べよ」
男 「ウン」

彼女、ホントにめちゃくちゃ綺麗です。
相田 翔子ちゃんにソックリなんですから。いや それ以上でした。

彼女 お母さんとアパートで2人暮らし。工場で働いているのだけれど、お母さんが病気がちで昼間の給料だけだと足りなくて、夜のバイトを始めだのだそうです。

男 「彼はいるの？」
Ｒ 「いないよ。彼女さんは？」
男 「いない。大阪も来たばかりだし」
Ｒ 「いない同士だね」

いない同士・・・
その言葉が頭の中に木霊しました。